短期集中型英会話スクールならイングリッシュブートキャンプ

英会話の苦手意識がなかなか消えない本当の理由【4】『英語を話すまえにお地蔵さんになっている』

「英語なんて話せない!」と苦手意識を感じている方。自ら「英語を話せない」とされているのは、英語の勉強が足りないからではないと思います。

イングリッシュブートキャンプという短期集中のプログラムを運営してきたわたしたちは確信しております。多くの方には、今からでも堂々と英会話を行うための基礎英語力は十分備わっています。もう話せるのに、自分で話せないと思い込み英会話を始めるのを躊躇しているのだと思います。それは、あたかも十二分な運動能力があるのに、いつまでも怖がって自転車の補助輪を外すことのできない子供の頃に似ているかもしれません。なかなか一歩を踏み出すきっかけが見つからないでいるのです。

英語の苦手意識を払拭し、一歩を踏み出すために必要なものは、(1)「正しいあるべき姿」のイメージと、(2)コツと、そして(3)若干の勇気です。

この12連載の記事を通して、われわれがイングリッシュブートキャンプを通して学んだ、英語の苦手意識を払しょくし「話せる!」まで到達する実践的な手法を紹介させて頂きたく思います。

2018年の新年の抱負が「今年は英語を堂々と話す」という方は、ぜひ、この12連載を、ぜひロケットスタートに活用ください!

第3話から第6話まで4回にわたって、英語を話す以前に気を付けたい、わたしたち日本人がもっているコミュニケーションの「癖」のお話をさせて頂きたく思います。これを変えていくと、グローバル環境での会話が成り立ちやすくなる、というものです。
逆に、変えていかないと、どれだけ高度な英語力をもっていても、なかなか会話が長続きせず、英語の苦手意識だけが残ってしまうという重要なコミュニケ―ションのスタイルの話になります。

今日は、多くの方が、英語以前に、お地蔵さんのようになっている、というお話をさせて頂きます。

▶真剣に聞く姿勢はいいが、話し手を不安にさせない

私たち日本人は、かすかな表現で物事を伝える達人です。
濁した言葉。微妙な声色。わずかな表情の動き。さまざまなかすかな表現で物事を伝えることができます。これは、言い換えてみる聞き手の「察する力」が非常に強いなかでコミュニケーションをとっている、ということです。
ですが、グローバルな環境は少し違います。
かすかな表現でも、相手があなたを察してくれるとは期待しないほうがいいでしょう。
そこでは、「直接的な表現」が大切になっていくのです。

以前、ある日本の企業で、同社の外国人役員が英語で話したときのことです。
日本人社員は、この間ひとことも聞き漏らすまいと、「傾聴」していました。その集中力たるやすごいものがあり、文字どおりピーンと張り詰めた緊張感がありました。
しかしながら、その外国人役員の方は「彼らは私の話に興味を持ってくれていたのだろうか」と心配そうに帰っていったという話があります。
日本人たちがあまりにも集中して微動だにせずに聞いていたので、話に興味がなかったのではないか、と思ったのですね。

僕たちの短期集中英会話のプログラムでも、相手の英語を聞いているとき、実に9割近くの日本人英語学習者の方は、ガチッと固まっています。

「英会話」というとどうしても身構えてしまうのでしょう。
「ウッ、英会話だ」、「しっかり聞き取らなければ」と気合が入り、「ひとことも聞き逃してはならない」と、まさに、リスニングテストのような状態になっていき、衣擦れの音さえ起こさないように、 息まで止める勢いでジッと固まって相手の話を聞く体勢に入ってしまうわけです。これは、「人の話を真剣に聞く」という心構えとしては素晴らしいと思うのですが、冒頭の通りグローバル環境では、相手が常に察してくれると期待しないほうが安全です。

むしろ、自分が話しかけている相手が、身じろぎせずに、 ジッと固まってしまっていたら、お地蔵さんに話しかけているような気分になってしまうかもしれません。何をいってもうなずきもしない。相手は「自分の話に興味を持っているのだろうか」と不安に思い始め、ストレスさえ感じるかもしれません。そして、自分が一生懸命話しているのに興味を持ってもらえないのであれば、「ま、いいか」と早々に会話は終わるかもしれません。そうです。第2話でもご紹介した通り、人はだれしも忙しいのです。

では、どうしたらいいか。二つあります。

一つ目は、「うなずき」です。

大きくうなずくだけで、人はあなたが「聞いてくれている」と確認できるだけでなく、会話にノリはじめます。
皆さんも、動画サイトなどでインタビューの様子を見たことはありませんか。注目したいのは、聞き手側、インタビューをする側です。そういったインタビューをする人は皆、実に大げさにうなずきます。うーん、なるほど、そうなんですねぇ、うぁ、すごい、とばかりにうなずきまくります。インタビュワーという話を引き出すプロは、そうやって相手を乗せていきますよね。

そして、二つ目は、相づちです。
きちんと声を出して合いの手を入れていく ということです。
「Right.」「That’s right.」だとか、 「Yes.」といった「合いの手」を入れるのです。
ちゃんと聞いていることを、声で表現するのです。

このような積極的な聞くスキルは、とても大切です。
「アクティブリスニング」という考え方もあります。相手の真意を引き出すために能動的に聞いていく行為です。このアクティブリスニングは、アメリカの人質解放などで活躍する交渉のプロも大切だと言っています。極限状態の人を理解し合うためにも有効な手法なんですね。攻めのリスニングをしていきたいものです。

アクティブに会話を進めるスキルについては、よろしければこちらの動画も参考にしてみてください。

それでは皆様、また明日!

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