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『英語は20の動詞で伝わる』著者:佐藤洋一先生にインタビューして来ました!

イングリッシュブートキャンプのRYUです!
今回は『英語は20の動詞で伝わる』の著者である佐藤洋一先生にインタビューさせて頂きました!

この著書を書くに至ったきっかけを教えて頂けますか?

私は関東、関西、北九州を中心とした、いくつかの日本企業で、企業トレーニングに携わっています。主な内容は、ビジネスパーソンの英語学習コンサルティングです。
このような研修に初めて関わったのは、今から約8年前です。 最初はネイティブスピーカーの言語能力を基準とした、正確な英語を話せるように、というコンセプトに基づいて英語を基礎から学ぶ事を薦めていたのですが、このやり方には限界がありました。
ビジネスパーソンの英語学習を考える時、最大の課題となるのは、どう学習時間を確保するか、です。日々の業務をこなしつつ、英語学習をしていかなければならないとなると、どうしても時間が足りないという課題に直面してしまいます。
また、グローバル化の波が確実に押し寄せてきている近年、いきなり仕事で来週から海外出張が入ってしまった等、急を要するケースが多くなってきていることは、みなさん肌で感じておられることでしょう。
そこで、このようなニーズに合わせて、私の英語学習コンサルティングも、手持ちの基礎英語を使って伝える技術を磨くプログラムにシフトすることにしました。
短期集中で中学生英語を使ってなんとか自分の考えを相手に伝えるストラテジーを研究するうちに、この20の動詞を使って話す方法に行き着きました。

なぜこの「20の動詞」になったのでしょうか?
ネイティブのしゃべる英語は難しいというイメージをもっていませんか。でも、実はそうとも限らないのです。日本人が喋る英語とネイティブが喋る英語を注意深く分析してみると、
実は日本人の方がビッグワード(長くて、難解な単語)を多く使う傾向にあります。
一方で英語圏の人たちは会話の中でビッグワードをあまり使っていなかったりします。
簡単な動詞をうまく活用しながら相手に伝わるように表現していることの方が圧倒的なのです。
そこで、ネイティブがよく使っていて日本人にも分かりやすい単語を厳選していった結果がこの20の動詞になります。
英語に限らず、言葉というのは、相手にちゃんと伝わることが重要であり、変に難しい単語を使おうとするともっと伝わらなくなることが多いのです。

World Englishesという考え方
世界で喋られている英語は以下の3層に分けらます

・inner circle(ネイティブスピーカー、アメリカやイギリスの英語)
・outer circle(第二言語・公用語、マレーシアやフィリピンの英語)
・expanding circle(外国語、日本や韓国など)

日本人はinner circleの英語を目標にする事に囚われ過ぎていますが、
実際のビジネスシーンで関わる相手はinner circleの人だけとは限りません。
むしろ、現実はouter circleexpanding circleに属する人々と、英語でコミュニケーションをすることのほうが圧倒的に多いのです。
このouter circleやexpanding circleの英語話者を相手に、コミュニケーションをすることを考えると、文法や発音が正確だから相手に伝わるはずだという発想を捨てなければなりません。
ブロークン英語を相手にしているときに、必要なのは、正しい英語を話すことではなく、「手持ちの英語をつかって、その環境で何ができるか」を常に意識することです。
伝わらなかったときにくよくよするのではなく、様々に手を替え品を替え、可能な限り多次元的にコミュニケーションを取っていくための瞬発力が重要なのです。

佐藤先生のプログラムではどのようなトレーニングを実施していますか
短期集中型で、英語しか喋ってはいけないという環境設定をします。
そこで、様々なタスクを与えます。英語はあくまでもコミュニケーションのツールです。
よくやるトレーニングとしては大きくは3つあります。

[1]集団的意思決定型

少人数のグループに分かれて、ケーススタディ等を用いて、全員で最良の解決策を考えてもらいます。
ケーススタディに答えはありませんが、意見をするときは必ず理由も込みで話す事を義務付けています。
目的としては全員で目標を達成する中で嫌でも喋らなければならないような環境を作り出すことです。
もし自分の意見と違う流れになっていたら、そこでしっかり自分の意見を主張することも大事です。
後で自分のディベイトの様子を録画したビデオで見てもらい、自分たちの悪い所を確認しながら、どうすれば改善するかを考えてもらいます。

[2]ロール・プレイ型

ゲームの要素を取り入れたセッションが主です。少人数のグループに分かれて
「もし無人島で遭難したら」というような、シチュエーションで話し合ってもらいます。参加者には、それぞれちがった役割が与えられています。
少しずつ情報を出し、例えば2つだけアイテムを持てるとしたら?などを議論してもらいます。
徐々にサバイバルで脱落する人も出していって、最後の一人になるまで話し合って行きます。英語を媒介としたコミュニケーションで、リーダーシップや、信頼関係をいかに構築していくかが、タスクをクリアするカギです。

[3]問題解決型

謎解きのようなセッションで、まずは最初に私がとても分かりにくいヒントを出します。
その後同じようなヒントとなるセンテンスを1つずつ追加していき、分かった時点で答えてもらいます。
答えが分かるまでグループ内でロジカルな話し合いをしてもらう事が必要です。
正解が分かった人は 、そこでゲームをやめず、今度は回答者にヒントを出す係になってもらいます。 他の人よりも早く答えにたどり着きたい、という競争原理が働いて、参加者は嫌でも英語を話すことになります。

これらのような仕掛けを使って受講生には強制的にどんどん喋らないといけない環境を与えていきます。
大切なのは英語を使って喋らないと自分が不利になっていくという危機意識を持たせる事です。

英語を喋れる人と喋れない人の一番の違いとは何でしょうか?
受講生を見ている限り、英語の危機意識を強く持っている人は喋れる人が多いと思います。
例えば、ある調べによるとインターネットによって得られる情報のうち、55.8%は英語で発信されたものであるとわかっています。一方、日本語はわずか5%ほどであることもわかりました。単純に考えて、英語によって得られる情報量は、10倍以上です。日本人は、英語に対して卑屈になっていることで、得られるはずの情報が10分の1以下になってしまっているのです。
ただし日本にいる限りは日本語で困らないので、危機意識を持っている人はそんなに多くはありません。
海外からの留学生の方が積極的に喋るのは、日本語にハンディキャンプがある危機感を持ってるからだと考えます。
ですので私が受講生に求めるのは、「手持ちの英語でもどんどん使わないと 不利になるよ」ということを体感してもらう事です。
プログラムの中で逃げられない危機感を与えることによって、その意識を高めてもらっています。

イングリッシュブートキャンプの印象についてはいかがでしょうか?

セカンドベストイングリッシュ(次善の策)でも良いので、どんどん喋りましょうというコンセプトは非常に共感出来ます。
日本人の英語は瞬発力がなく、正しい文法を考えているうちに一歩引いてしまっていますので、
相手のネイティブからすると何か言いたそうだったけど何もなかったのかで終わってしまう事が多いのです。
ですから、このような瞬発力を鍛えるトレーニングはとても有効だと思います。

3つ目の壁とあります「ハイコンテクストからの脱出」もとても重要な要素だと思います。
日本の文化では空気を乱すことは美徳とはされず 、さらには、その空気を読むということは、往々にして上司や上役の気持ちを忖度するということと同義です。
しかし、これからのグローバル社会で生き残っていくために必要なのは、innovation & breakthroughであると言われます。あえて空気を打破していく力が、これからの国際競争を勝ち残っていくために必要不可欠なのは、多くの方が肌で感じていることでしょう。
海外の留学生は頻繁にカットインするが日本人の学生はあまりしないのはこのような文化の違いもあると考えます。
相手の文化を知るというよりも、自分自身の文化を乗り越えるということですね。

また英語学習におけるSTOCK(単語や文法の蓄え)とACTION(喋る技術)については、日本人のSTOCKのビンの口が狭いイメージですね。
よく見かけるのがビッグワードに逃げようとして出なくて失敗するパターン。
例えば簡単に
“take a look”
でいいところを
“observe”
とか言おうとして、なかなか出てこなくて固まってしまう方。
しかもやっと出たとしてもニュアンスが違ってしまっているのでかえって伝わらなかったり。
中学生英語でも良いのでとにかく手持ちの英語で自分の考えを相手に伝える、その技術を2日間でみっちり鍛えるプログラムは非常に有効だと思います。

-この度はインタビューにお答え頂きまして誠に有難うございました。

■佐藤洋一先生の著書

『英語は20の動詞で伝わる』

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