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妻にルクルーゼのお鍋をプレゼントしたら外国人が激怒した話

妻にルクルーゼのお鍋をプレゼントしたら外国人が激怒した話

10年ほど前、ボストンのハーバード経営大学院に2年間通わせて頂く機会を頂いた。
妻帯同でハーバードのキャンパスに2年間住んだ。
大学院は、1/3が留学生で構成されており、数十カ国からの生徒や家族が住むそこは、とても国際的なコミュニティーだった。

僕は1年目の秋に親戚の結婚式で一時帰国した。
その際に、サプライズで妻への誕生日プレゼントを買った。
ルクルーゼのお鍋だ。

妻はとても料理が好きだった。
外国人の生徒や家族を招いた際も様々な美味しい料理を振舞ってくれていた。
ただ、留学先でもあったし、あまり凝った調理器具も備えられないでいた。
だから、誕生日には妻が前から欲しいと言っていたルクルーゼのお鍋を奮発してプレゼントすることにしたのだ。

大きなお鍋なので苦労して持って帰り、サプラーイズと妻に渡した。
妻は喜んでいたが、顔が引きつっていた。
後で聞いたが、アメリカでもルクルーゼのお鍋は買えるそうで、しかもよっぽどお得とのことだった。

という小話がパーティートークなんかでは重宝する。
「妻の誕生日があってさ。サプライズで驚かそうと思って。がんばって日本からえっちらこっちら重いルクルーゼの鍋買って帰ったら、アメリカの方が安いって分かったんだよーーー、ガハハハハ」といった感じだ。
すこしお茶目が落ちのところが、笑いも誘い誰も傷つけない。

ということで、この話を早速コロンビア人の友人夫妻にした。
そうしたら、そのコロンビア人の奥さんが目をひん剥いて
「あなた!奥さんの誕生日にお鍋をプレゼントしたの!?」と驚愕していたのだ。
いや、どちらかというと憤慨していた。(まぁ、半分笑いながら、ではあったが)

なんで、この人、こんなに熱くなっているんだと、へっ?と思ったのだが、よくよく聞いて理由が分かった。

それは、お鍋をプレゼントするという行為は、「もっと料理を作れ」と奥さんへ労働を促しているメッセージではないか、とのことだ。
つまり、「奥さんはお前の料理係じゃない!」ということだ。

まぁ、確かに、いくらお洒落なルクルーゼのお鍋とはいえ、お鍋を誕生日にあげることは、確かにロマンティックではないなぁと少し反省したが、まぁ、もっと飯を作れというつもりでは全くなく、どちらかと言えば盆栽好きのひとに鋏をあげる、ランニングが趣味の人にクールなTシャツをあげるとか、そういったノリだったわけで、そのコロンビア人の奥さんの見方には相当驚いた。
こういう捕らえ方もするんだな、と。

ジェンダーの問題には敏感なつもりだった。
20歳からアメリカへ渡った。その頃からアメリカの社会でのジェンダーの扱い方を肌身に感じていたので、男性だから、女性だから、といったような視点や発言には非常に敏感になっていたつもりでいたのだが・・・まさかルクルーゼのお鍋の誕生日プレゼントをそう取られるとは・・・・

ポリティカル・コレクトネス、ジェンダー・イシュー、ステレオタイプ・・・

色々ありますね。
僕たち日本人からは馴染みの薄いところもある考え方かもしれません。
これらのキーワードがピンとこない方は、一度、ちょっと詳しく見てみるとよいかもしれません。