短期集中型英会話スクールならイングリッシュブートキャンプ

英会話を短期集中で効率よく習得するためのリスニング方法

英語学習をしている上でどうしても壁となるリスニング力。会話のスピードについて行けずなかなか英語が聞き取れない…とお悩みの方は多いかと思います。

リスニング力を高めるためには、「シャドーイング」というトレーニングを取り入れると効果的です。 本来シャドーイングは、通訳者になるための英語の練習法ですが、自宅でも気軽にできるトレーニング方法で、一般の英語学習者が行ってもリスニング上達に大きく役立ちます。

今回は、短期間で効率的にリスニング力をアップしたい方に向けてシャドーイングの方法をご紹介します。

リスニングが難しいと感じる2つの理由

シャドーイング方法の説明の前に、そもそもリスニングがなぜ難しいと感じるのかについて少しだけお話しします。

その理由は主に、

①知らない単語

②正確な発音を覚えていない

この2つと考えられます。特に‟正確な発音”は、基本的な単語さえもしっかりと覚える必要があるのです。

単語帳には発音がカタカナで記載されている場合がありますが、フォニックス(発音と文字の関係性を学ぶ音声学習法)など発音の仕組みと実際の音を理解することが大切です。

例えば、「water」が「水」という意味だと知っていても、カタカナ読みの「ウォーター」と覚えていたら聞き取ることはできません。

実際の発音はどちらかと言うと「ワラー」に近い音で、馴染みのあるカタカナ読みとはだいぶ違っています。

さらにこれが文章(会話)になると学校で習った発音で話されることは少なく、「リエゾン」と呼ばれる音がくっついたり違う音に変化する事があります。例えば…

Can I have a bit of ice(キャン アイ ハブ ア ビット オブ アイス)は

Ca-ni-ha-va-bi-to-vice(キャナイハヴァビトバイス)と発音します。

実際の発音を確認する場合は、Google翻訳などの無料のツールでもチェックすることが出来るので上手に活用しましょう。

リスニングは集中してトレーニングするとより効果的です。最近は、CDを聞き流すだけのリスニング方法もありますが、ただ聞き流していてもリスニング力は上達しません。リスニング上達への近道は、

①正しい発音で覚えること

②毎日短時間でも集中してリスニングの練習をすること

です。

リスニングには2つのプロセスがある

リスニングには、

第1プロセス「音を知覚」、第2プロセス「意味を理解する」

という2つのプロセスがあります。

私達が幼いときに日本語を覚えた時も、両親や学校の先生が話している音を聞いて、意味を覚えるプロセスを踏んでいます。

その経験によって、例えば「お花」という音を聞き取ったら即座に花をイメージできる訳です。

そしてリスニング上達には第2プロセスの「意味を理解する」より、第1プロセスの「音の知覚」に注力すると効果的です。

なぜなら第2プロセスの「意味を理解する」に必要なことは、

英単語の(瞬間的な)意味理解、

文章を理解するための文法知識

などが挙げられ、これらは学校教育で十分に学習して来ているからです。

第1プロセスの「音の知覚」を鍛えるにはフィジカル的な訓練が必要となり、その最適な学習法として「シャドーイング」が挙げられます。

シャドーイング(shadowing)とはshadow(影)のように付いていくという意味があります。

名前の通り、英語の音を聞きながら、0.5~1秒遅れて同じ言葉を口に出すトレーニング方法です。

「音の知覚」に必要なことは

“単語の正しい発音”

‟リエゾンのパターンの知識”

‟リエゾンが起こった時の正しい発音”

などが挙げられますが、これらは全てシャドーイングによってカバーすることが出来ます。

基本的にシャドーイングは英文を見ないで行うため、神経を集中させて聞き取らなければなりません。

一見簡単なようにも思えますが、実際やってみるとこれが意外と難しいです。

なぜならシャドーイングは英語におけるリスニングや発音、リズム等の全てが要求される総合トレーニングだからです。

シャドーイングでは同時に発声練習も行いますので、正しい発音・アクセントイントネーションが身に付くようになります。

知っている単語なのに聞き取れないのは、前述のとおり知らない単語、もしくは正確な発音を覚えていないことが原因です。

つまり自分が発音出来ない音は聞き取ることも出来ないので、リスニングと同時に、発音についてもシャドーイングで真似しながら慣れていきましょう。

聞き取れる音が増えれば自分で発音できる音も増え、発音出来る音が増えれば聞き取りの精度もグンと上がりますので、リスニングと発音は切り離せない要素なのです。

「シャドーイング」の方法とコツ

ではここからは、シャドーイングの方法とちょっとしたコツについて見ていきましょう。

音を止めて繰り返して口に出してみる

初めてシャドーイングをする場合、ネイティブスピーカーの早さについていけないことがほとんどです。ですがその時にそのまま諦めてスルーしてはいけません。

まずはひとつのフレーズ毎に音を止めて(一時停止)繰り返すやり方をおすすめします。 英語の音声を聞いたらいったん音を止めて、同じ文を口に出して繰り返してみてください。音を止めてから繰り返すので、スピードに付いていけないことはありません。もしスクリプト通りに発音出来ているか不安な場合は、一度英文も確認して自分の発音とすり合わせましょう。音の繋がりによる単語の取りこぼしなどの気付きがあるかもしれません。 その後、再度スクリプトを見ずにシャドーイングを行い、しっかり発音出来るまで繰り返します。無理に適当な発音のままシャドーイングをしても意味がありませんので、段階的にトレーニングしていきましょう。

途中で音を止めずに繰り返す

①のやり方に慣れてきてスムーズに口に出せるようになったら、今度は途中で音を止めずに繰り返して発音してみましょう。 発音と音の強弱を意識して、同じように真似しながらシャドーイングします。初心者はネイティブが話すスピードについていくのは難しいので、始めは再生スピードを遅くして徐々にスピードを上げると良いです。(Youtubeの動画にも再生速度調整の機能があります)

ディクテーション

まだ発音するには聞き逃しが多すぎると感じる場合は、ディクテーションを取り入れると効果的です。ディクテーションとは、英文を見ずに音声だけを聞いてその英文を紙に書き出す方法です。 書き出した英文と音声を比べて、分からなかった発音・アクセント、意味、文法を確認してください。紙に書き出すことで、自分が聞き取れなかった単語、発音、音の変化の傾向を細かく分析出来ます。

意味を理解しながら口に出せることがゴール

シャドーイングの最終的なゴールは、意味を理解しながら口に出すことです。

前述の通り、リスニングは第1プロセスの「音の知覚」と第2プロセスの「意味の理解」で1セットなので、口に出す時に意味を理解しながら発音出来るようになる事を目指しましょう。

また、シャドーイングは日々繰り返し行うことで効果が現れてくるトレーニング方法です。使用する教材は、決して無理をせずに簡単なものを選ぶと続けやすいでしょう。童話などの中高生レベルの簡単な会話文が20~30秒程度の教材がおすすめです。イングリッシュブートキャンプのYoutubeチャンネルでも、そのようなシャドーイング教材を大量に公開しています。

シャドーイングのメリットはリスニング力の向上だけではない

シャドーイングは自分が聞き取れなかった音声が分かるので弱点が明確になるメリットもあります。聞き取れなかったポイントを絞って重点的にトレーニングすれば、より短期間で効率よくリスニングを習得する事が出来ます。

こちらの記事でもシャドーイングのやり方について説明しておりますのでぜひ参考にしてみて下さい。

『自宅で一人でも出来る!シャドーイングで効果的に英会話トレーニングしてみよう!』

まとめ

今回は、短期集中でリスニング力を高めるためのオススメのトレーニングとしてシャドーイングの方法をご紹介しました。

まずは自分の英語レベルにあわせた教材選びと無理のないやり方で、日々少しずつ成長を目指しましょう。‟リスニングは1日にしてならず”です。

またリアルな英会話においても、聞き取れなかった時にそのまま聞き逃すのではなく、理解出来るまで聞き返すのを癖付けることも重要です。

ぜひ、今後のリスニング力向上にお役立てください。