皆さんこんにちは!スタッフのYutaです。
私は日本の地方の出身ですが、大学では公用語が英語で授業も宿題も課題も基本全て英語で実施する国際教養学部というところで学びました。
また大学在学中はアメリカの大学に1年弱交換留学に行き、その後短期集中突貫工事型の英語トレーニングプログラムイングリッシュブートキャンプに携わり、現在はオンラインプログラムの開発を担当しております。
大学在学中の「海外留学」、国内にいながら英語での授業、またイングリッシュブートキャンプの運営という「国内留学」、現在取り組んでおります「オンライン英会話」の経験より僭越ながら社会人のための英語学習のアプローチについて書いていきたく思います。
「海外留学」に機会があれば行ってみたい(みたかった)という方は多いのではないでしょうか。
英語に触れる機会も圧倒的に多く、留学先の生活や文化的な背景知識の理解など足を運んで生活してみないと分からないことも多く経験できる「海外留学」ですが、毎日お忙しくまとまった時間が取りにくいにもかかわらず英語がお仕事で必要な社会人の方々でも国内でも英語コミュニケーション力の向上は図れる方法を考えていきます。
まずは英語のコミュニケーションに必要なことを以下3つの視点でとらえてみたく思います。
目次
・心
・言葉
・振る舞い
【心】
英語を話すときの心理状況を考えてみたく思いますが、日本語を話すときと何も変わりませんでしょうか。何も変わらない、あるいは英語を話すことが好きで前向きな感情が沸き上がってくる方は問題がないか、すでに問題解決された方かと思います。うまく話せるかわからない、間違えたら恥ずかしいと英語を話すこと自体に苦手意識があり億劫に感じられている方もいるかと思います。
ご経験がある方も多いかと思いますが、苦手意識があると緊張してしまいスムーズに話をすることは難しいです。英語に限ったことではなく、大勢の前でプレゼンをしたりすることに苦手意識を持たれている方は、練習ではうまく話せても本番で緊張してうまくいかないことはよくあります。
英語での苦手意識を克服して、英語でのコミュニケーションを前向きにとらえることが必要です。
【言葉】
英語でのコミュニケーションで使う言葉についてですが、英会話と聞くと単語・熟語あるいは文章を組み立てる際の文法などを知っているか、知らないかといった「知識」やきれいに話せるかといった「発音」に目がいきがちですが、英単語や文法知識といった「知識」は勿論多いに越したことはありませんが「知識」には限りがありませんし、「発音」についても日本語を身に着けたように幼いころに身につけなければ不可能ではないと思いますが完璧にマスターするのは至難の業です。
実際の英語のコミュニケーションで必要になるのは英語についての幅広い「知識」や「発音」ではなく何をどんな言葉を使って表現するかという「戦略」が潤滑なコミュニケーションには不可欠です。
「雨の日に使う道具」と言えば仮に「傘」という言葉を知らなくても、あるいはド忘れして思い出せなくても伝えたいメッセージは多くの場合ほとんど何の問題もなく伝わります。「傘」という言葉にこだわって思い出せずに、あるいは元々知らないのに言葉にしようとしても言葉は出てこずコミュニケーションは滞ってしまいます。
英英辞典を考えてみてほしいのですが、例えば有名な英英辞典のひとつであるロングマン現代英英辞典では23万の見出し語が記載されていますが、各見出し語を説明するために使用されている単語(定義用語彙)は2,000語しかありません。23万語覚えるために努力するよりも2,000語覚えてうまく使いこなす方法を練習するほうが有意義です。
あとは「スピード」です。やはりどんなに正しい言葉を使っても発話するのに時間がかかるとコミュニケーションもスムーズにはいきません。話をする相手も皆さん同様にお忙しい方が多いと思いますので悠長に時間をとってくれるわけではありません。
【振る舞い】
英語学習で振る舞いと聞くとピンと来ないかもしれませんが、上記の【言葉】以外から受け取る情報です。実際の日常の会話を考えてみると言葉そのもの以外からも意図せずとも情報を発信・受信しています。
例えばまったく知らない言葉を話す外国人の方が話しているところを想像すると、言葉自体は分からなくても、嬉しいのか、悲しいのか、困っているのか、何かを求めているのかその声のトーンや表情、ジェスチャーなどから理解できることもあります。
「雨の日に使う道具」と言いながら傘をさすジェスチャーをしてみると「傘」というメッセージがより明確に伝わるのは想像に難くないかと思います。
また実際の英会話が必要になる場面を考えてみると、誰しもが優しく親切に接してくれるわけではありません。皆それぞれ忙しく自分の為に時間を割いてもらうこと自体簡単でない場合が多くあります。
忙しい人々の注意を惹き、言葉の意味を補完する動作・しぐさが実際の言葉でのコミュニケーションに加えて必要です。
むしろ実際のコミュニケーションでは話す言葉そのものよりも、話し方やしぐさから受け取る情報の方が多いともいわれています。
これら【心】【言葉】【振る舞い】の掛け合わせで英語でもコミュニケーションがうまく取れるかどうか左右されてきますが、「国内留学」や「オンライン英会話」を利用しながらうまく3点を強化するアプローチを検討してみたく思います。
まず英会話と聞いて真っ先に考えられるのが、【言葉】の単語や文法といった「知識」の部分から入られる方が多いのではないでしょうか。英英辞典では2,000語あれば23万語を代替できること、またある研究では日常的に使用されている英語を90%理解するために必要な単語数はおよそ900語という研究があります。文部省が定めています中学校の英語の学習指導要綱では約1,200語を習うことになっており中学校で使用する教科書には相応の単語が出てきます。大学受験をされた方であれば受験までに3000~5000語を学びますので既に十分「知識」を蓄えられている方がほとんどだと思います。
効率的なのはまず【心】の領域から取り組むのが良いと思います。英語で話すこと自体に億劫になっていては単純に英語でのコミュニケーションが十分に取れないだけでなく、英語を話す機会、英語コミュニケーションを上達させる機会自体を逸するため、効率的な学習のためにも最初に苦手意識を克服することが大切だと思います。
【心】を鍛えるためには短期集中の「国内留学」、一気にどっぷりと英語に浸れる環境が理想的です。「国内留学」の形式や教材等様々かと思いますが、英語の環境で英語を話すという経験を繰り返し、慣れることが苦手意識を克服するには重要です。人前で話すことも最初は緊張しますが繰り返しやっていくうちに苦手意識や恐怖感、躊躇も軽減していきます。特に英語オンリーで半ば強制的に英語を話さなくてはいけない環境ではむしろ開きなおって単語や文法が正しくなくても、間違えること自体に慣れることで間違えること自体への恐怖心も自然と軽減され心に余裕が生まれてきます。
【心】と密に関連しているのは身体です。
気持ちが落ち着いていると身体も力が抜けてリラックスしますし、嬉しい時には自然と笑みがこぼれますよね。
短期集中の「国内留学」、一気にどっぷりと英語に浸れる環境で【心】をトレーニングすると同時に【振る舞い】の領域を意識してトレーニングされると効率的だと思います。
英語オンリーの環境で英語に触れる時間を確保できるのなら、少しでも単語を覚える、話すスピードが上がるように練習する、自分が使える言葉を戦略的に使って表現する練習をするというのもよいトレーニングですし可能な限り練習できると理想的ですが、英語オンリーの環境で英語に対する苦手意識や、恐怖感、ためらいがなくなってきたタイミングで言葉以外の【振る舞い】を練習するほうが英語漬けの環境での練習に親和性が高くベターかと思います。
【振る舞い】の練習といっても具体的には特に目新しいことは特にありません。例えば大きな声で話すとか、アイコンタクトをしながら話すとか、ジェスチャーを使うといったことです。学生時代や職場で若手時代に練習したことのあるような内容だと思います。これをお読みの方の中には職場の後輩や部下にこういったことを指導されておられる方もおられるかもしれませんね。
しかしながら英語で話すとなると、声の大きさやアイコンタクト、ジェスチャー等効果的に活用されておりますでしょうか。苦手意識があったり、緊張されたりしていると自然と声も小さく、目をそらしたり、体も縮こまって無表情になっておりませんでしょうか。
大事だとわかっていることと、実施できることは大きな差です。【振る舞い】のトレーニングは癖の矯正に似ています。ゆっくり時間をかけても改善のペースはかなりなだらかです。極端に一気に繰り返し繰り返し意識して取り組み体にしみ込ませるように練習しなければ改善は難しいです。
そして【言葉】の領域です。
「国内留学」の経験を通して、自然と新しく覚える単語や熟語、言いたい言葉の英語が分からないときにわかる単語を戦略的に駆使して話す練習も行うことになると思いますが、これらは「国内留学」という形式をとらずにより安価な「オンライン英会話」で補うことが出来る領域です。
単語をとにかく覚えるのではなく、英英辞典のように、少ない語彙を戦略的に、効果的に言い回して伝いたいメッセージを表現することを意識して取り組むのが効果的な利用方法だと思います。慣れてきたら次第にそのスピードを上げるよう意識するのが良いと思います。
オンライン英会話の教材はフリートークであったり、TOEIC対策用の教材であったり様々あるかと思いますが、どんな形式にしても英単語の使い回しや不自然な部分をしっかり指摘してもらい使いやすい表現や自然な表現を教えてもらいすぐに口に出して言ってみることを徹底されるとよいと思います。
特にフリートークの形式では、講師によっては言いたいことが伝わってくれば特に訂正しないという場合もありますので、講師に指摘してもらうよう依頼することをお勧めします。
以上お忙し社会人の方向けに「国内留学」と「オンライン英会話」を活用して英語コミュニケーション力アップのためのアプローチを紹介しましたが参考になりましたら幸甚です。
いかに戦略的に話すか、いかにスピーディに話すか、また語彙力アップ等に終わりはありませんのでそういう意味で英語学習は生涯学習であり、トレーニングに終わりはありません。
ですが「オンライン英会話」の講師ではなく実際に職場等実際に英語でのコミュニケーションが必要とされている場面で積極的に会話に飛び込んで英語のコミュニケーション力を向上させるためではなく、すぐに英語を使って達成したい目標のために時間を割いて頂けますことを願っております。