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英語力があがってもミーティングで活躍できない仕組み

英語力があがってもミーティングで活躍できない仕組み

「英語力はそこそこついているはずなのに、英語の会議で活躍してくれない」という課題感をお持ちの企業人事部の方のご相談をよくうけます。社内基準としてTOEIC 730や810といったバーを設けるだけでなく、ビジネス英会話のスクールにも通わせているのに、いざ実際のミーティングになると、まったく活躍できない。むしろ、隅のほうに座って何事も起きないように嵐が過ぎるのを待っているよう。

ここに、TOEIC等の英語力のテストを日本で行っている(財)国際ビジネスコミュニケーション協会と大学教授らが企業パーソン約1000人に行った大々的な調査結果(ビジネスミーティング英語力  朝日出版社2015年5月1日)があります。

それによると、英語のミーティングの事前準備からミーティングに入り最後に結論を出すまでの一連のプロセスのなかで「困難」と感じているものは以下であるとの結果が出ています。

トップ3を見ていきましょう。

まず、第1位は、8割近くが「困難さ」を感じている「コンセンサスを得る」ことです。よくよく考えてみれば、コンセンサスを得ることは、日本人同志でもそんなに簡単ではありません。むしろ、事前に根回ししたり、細やかなケアや大きな労力を払いながらコンセンサスを作っていくのではないでしょうか。それを、根回し文化が通じない異文化の方々を相手に、会議の場で、しかも英語で、「ガチンコ」で議論を戦わせながらコンセンサスを得なければならないのです。それ相応の訓練を受けていなければ、多少英語力があったところで、うまく行くはずがありません。

そして、第2位。これも8割近くが「困難さ」を感じている「判断や結論を下す」ことです。ここで考えたいのは異文化の方々との会議では、みなが空気を読んでくれることを期待できないということです。「A案とB案、なんとなく場の空気で、A案がよいですよね、ではA案で」とはいきません。A案とB案のいいところ悪いところを丁々発止戦わせ、最後に、とっちらかった議論を「論理」という武器で整理して、結論を「明言」していかなければならないのです。議論を戦わせること、それから1つの解で結論づけることに慣れていない日本人にとっては、ここも相当の訓練が必要な領域になります。英語力だけの問題ではないのです。

第3位、これは7割くらいの方が「困難」だと感じている「解決策や対応策を示す」ということです。これは、上記の「判断や結論を下す」にも似ていますが、少し違うのが、解決策や対応策は、できるだけ皆の英知をかき集めたいということです。場にいる皆のアイディアを闊達に出させる、それをぶつけあって、更に良いものを生んでいくブレインストーミング等を経ていきたいのです。ここでは、会議参加者に自由に発言を促しながらも、全員の手綱をきちんと握り上手にファシリテーションしていく能力が必要なのです。ここも、英語力以外に、相当な訓練が必要な場所です。

といった形で、ミーティングで活躍できないことの真相は、英語力もさることながら、グローバル環境での物事の進め方が日本のそれと大きく違うことに起因するからなのです。そこを鍛えなければ、いつまでたっても活躍するのは容易ではないでしょう。

「英語力があがってもリアルのビジネスで使えない問題」は、わたしたちイングリッシュブートキャンプが長年取り組んできた課題です。わたしも、長年日本のグローバル企業のグローバル化研修を開発し自ら講師としても携わらせて頂いてきました。

ずばり、グローバルビジネスでの成功の鍵は、日本独特の「ローカル」のモードからグローバルで通用する「グローバル・モード」への切り替えです。「グローバル・モード~海外の相手を動かすビジネス・ミーティングの基本~(ダイヤモンド社 2019)」に詳細は譲りますが、例えば、日本のミーティングは打順が決まっている野球のようなわりと秩序が重んじられるものですが、「グローバル・モード」ミーティングはボールが不規則にいったりきたりするサッカーのようなものだと訴えています。野球だけを練習してきた人間が、いきなりサッカーをやってもなかなか思うように活躍できないのです。


まず、一番大切なことは、自己認識です。

英語のミーティングになると、なかなか活躍ができないことを、理由とともに知ることです。ただ、「貴方は活躍できません」といっても自信を失うだけですが、こことここを改善できれば活躍できるという形で、きちんと苦手な分野をアセスメントしてあげることが大切です。英語の面談を「苦手だし、気が重いし、とうてい貢献できる思えないもの」から、「課題をつぶせば活躍できるかもしれないもの」に変えてあげるのです。

第二に大切なことは、英語力よりも、ミーティングのスキルよりも、なによりも前に「マインドセット」を変えることです。先ほどの調査では、社内のミーティングにおいての精神的・心理的要因別の困難度というものも調査しています。

また、トップ3を見ていきましょう。

まず第1位。英語に自信が持てず躊躇とありますが、イングリッシュブートキャンプのこれまでの観察でも同様に、英語に自信が持てていない方が非常に多いです。ミーティング中の自信のなさは「不参加」にもつながりますが、たとえ発言しても声が震えながらの発言は説得力もありませんし、声も小さくなりがちで、大きなインパクトは与えられないかもしれません。ただ、面白いことに、これは1日~2日あれば、英語に自信が持てます。これは、①グローバル環境での英語は完璧なものが求められていないことを理解し、②一番良い言い回しでなくてもいいので何とか伝える術を反射神経レベルで覚え、③実際に英語漬けの環境でチャレンジングな課題をこなすといったことで克服できるのです。

第2位の積極的姿勢がない。これもマインドセットの問題です。どうしても、非母国語である、という遠慮からか受動的に参加する人が多くいます。受動的で英語が苦手だったら、どんどん会議の隅においやられますが、英語が苦手でも積極的であれば、会議の重要な参加者として扱われます。英語が苦手なのに積極的にと言われても・・・とおののく方も多いのですが、ここは「成功体験」を沢山つむことです。たとえばアクティブリスニング(積極的な傾聴)を心がけることで大分変ります。積極的にアプローチすることで、相手からも重宝され、会議の結果に貢献できるといった成功体験を練習のときから何度も積み重ねていくと、体が覚えます。むしろ、英語が苦手なうえに受動的にいったら目も当てられないことになる、と体で覚えると、「受動的で挑むことが怖くなる」といったところまで行き着きます。

第3位は、割り込みができない、です。これは俗にいうCUT INという技術で、相手の話に割り込みます。とりわけ、相手の言っていることがわからない、といったときにまず効力を発揮します。英語は非母国語なので、遠慮せず、わからないといった瞬間にさえぎって聞き直す。そして「もう一度いってください」や「いまいったことはこういうことですか?」と確認をとる。それを繰り返すことで、会話のペースは、完全にこちらのものとなります。当然、大勢の会議で何度も発言を止めるのは気にやみそうですが、それでもここぞというときは割り込まなければなりません。