例えば「大きな声を出す」「アイコンタクトをする」「ジェスチャーを使う」といった基本的なことを、恥ずかしがり屋で、人前で失敗することを恐れている高校生に実際にやらせることは簡単ではありません。なぜ、大きな声やアイコンタクトなどが大切なのか、ということを自らが体験しながら学び、参加者はそのスキルの重要性に気付き、自分もそのスキルを身に付けたいと感じ始めたのだと思います。多くの高校生の場合は、頭では英語を理解していても、実際に英語を使うということに弱点があると思います。
また、ワークショップは分かりやすく、取り組みやすいと思います。例えば、「セカンド・ベスト・イングリッシュ」というアクティビティーは、今ある英語力でいいからなんとか瞬時に言葉を捻り出してみようという「型」が確立していて、参加者にも取り組みやすいと思います。もちろん、型はあったとしても、話す内容は自分で考えなければなりませんが、最初は、頭のなかで英文を組み立ててから喋ろうとしていた参加者たちが、これくらいの英語でもなんとか相手に通じるということを体験し、とにかく英語を口に出して自らのメッセージを伝えるチャンスを逃さないことの大切さを教えてくれるプログラムだと思います。